コレクターの悲しい性で、一度買ったものはなかなか捨てられないのですが、
と言っても、しまっておくスペースは限られており、
3つの本箱からあふれた本が、床から私の身長を超えるまでになり、
2つもそびえてしまったので処分をする事に。
丁度近所にある、神戸学生青年センターで古本市が行われており
そこに持って行こうと思い整理し始めたのですが、
もう一度読んでみようとか、これはどんな話だっけ?と、
作業は進まず、結局125冊しか思い切れませんでした。
でも大分スキッリしたかな。
先日ある方のHPを見ていて、その名前に出会いました。
随分昔、雑誌でその人の小説について書かれた記事を見て、
一度読んでみたいと思っていたのですが、そのとき既に絶版で
手に入れる事が出来ず、残念に思いながらも忘れていました。
その頃は、インターネットなどない時代でしたが、
今は便利になりました。早速検索してみると、2006年に復刻されたとの事。
単行本でしたが、少しスペースも空いたし購入する事に。
Amazonで調べると、当時のものもたくさんで出ていたので
そちらの古本を買う事に。まとめて5冊。どんな内容かも分からないのに。
これもコレクターの悲しい性です。
1冊読んでみましたが、話の内容はともかく、
私がまだ学生だった頃、浸っていた世界や、
憧れていたものを思い出させる、空気感のある小説でした。
あとがきの作者の言葉です。
“現実に生きる人との出会いだけが生きる術ではないし、
過去と未来を思惟することだけが人生ではありません。
心というものは自在に、歴史のかなたへ、未来のかなたへ
原稿用紙の中へ、絵の具の中へと赴くことが出来ます。
それならば、そんな心の旅先での感動と怒りと愛と、
さまざまな影をとらえていくことが人の生きる方向だと信じます”
そうですよね。小さな二宮金次郎さん。
100冊読んでも心に残るものはそんなにたくさんありません。
ここ数年で(私にとって)出会えて良かったと思った本達です。
家守綺譚 梨木 香歩著
はい、泳げません 高橋 秀美著
空からやってきた魚 アーサー ビナード著
奇妙な情熱にかられて 春日 武彦著
きっと、ずっとこれからも大切な本
人間の土地 サン=テグジュペリ著
人間喜劇 ウィリアム・サローヤン著
店内ミニギャラリーでmimeruさんの個展、
小さな 世界の ものがたり
開催中です。5/2まで。
雑貨店カナリヤのHP→
www.zakkaten-kanariya.com