11/20~12/5の間、
atelierきりかぶさんの個展、
野に遊び 山を彷徨う を開催致します。
梨木香歩著、家守綺譚をテーマにした作品展です。紙の上に、文字で表現された世界が、彼女を通して、どの様に姿を現すのか。100年ほど前の話。学校を卒業後、売れない文章を書きながら、 相変わらず学生の時の下宿に居座り続けている綿貫征四郎は、
湖でボートを漕いでいる最中に行方不明になった、
親友高堂の父親に、高堂の実家の家の守を頼まれ越してくる。
文章に躓き考えあぐねて庭を回っているときに、
サルスベリのすべすべとした木肌を撫でてやるのが日課になった。
サルスベリの花房が、窓ガラスに体当たりするほど風雨が激しい日の夜、
ようやく風雨が収まった頃、
床の間の、白鷺が水中の魚をねらう姿が描かれた掛け軸の風景が雨にかわり、
その向こうから、ボートが近づいてくる。漕ぎ手は高堂であった。
ーどうした高堂。逝ってしまったのではなかったのか。
ーなに、雨に紛れて漕いできたのだ。
そして、
ーサルスベリのやつが、おまえに懸想している。
と教えます。
高堂と同じように
静かに、当たり前のように、
征四郎の前に、人魚や河童が現れます。
庭の白木蓮の蕾から白竜が孵り、小鬼がふきのとうを取りに来たり、
河童が衣を取りに来たり。
是非小説を読んで、お立ち寄りくださいませ。
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